OUTDOOR MEDICAL FITNESS ARCHIVES

第31回 日本高血圧学会より

定期健診で高血圧と診断されながら、6割超が高血圧の認識なし、
4年経ってもその半数超は相変わらず病識なしで全体の7割が未治療??。
事業所勤務の男性を対象とした大規模研究で、信じがたいような調査結果が報告された。
山梨大学医学部社会医学講座の田中太一郎氏らが、
10月9日、第31回日本高血圧学会(JSH2009)のポスターセッションで発表した。

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BEACHフロントにも血圧計を設置し、
運動前血圧を測れるようにしたいと思います。

早急に行いますね。。。

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【定期健診で高血圧とされたのに6割超が認識なし、うち7割は4年後も未治療のまま】


1998年から2004年にかけて実施された
「青・壮年者を対象とした生活習慣病予防のための長期介入研究(HIPOP-OHP Study)」に
参加した11事業所勤務の男性のうち、
ベースライン(1999〜2000年)と4年後(2003〜2004年)の定期健康診断を受診した3234人を対象とした。

このうち、ベースライン時に収縮期血圧≧140mmHgまたは拡張期血圧≧90mmHg以上で、
かつ高血圧未治療の者は272人いた。

その61.8%に当たる168人は高血圧という認識がなかった。
この群は4年後のフォローアップ時にも87人(51.8%)と半数超が高血圧の認識がなく、
31人(18.5%)は認識しているが未治療、他の50人(29.8%)は認識していて治療中だった。

これに対して、ベースラインで高血圧との認識があった104人は、
4年後の時点で認識がなかったのは15人(14.4%)と少なく、
44人(42.3%)は認識していて未治療、45人(43.3%)は認識していて治療中だった。

ベースライン時点の未治療者のうち、
4年後に減塩などの食事療法を実施していたのは14.0%、肥満解消策を実施していたのは13.8%、
ベースライン時に1日2合以上飲酒していた群(43人)のうち、
4年後時点で節酒を実施していたのは2人(4.7%)に過ぎなかった。

結局、ベースライン時点で未治療の者の約6割は、
4年後でも、服薬や生活習慣の改善など高血圧の改善につながる行動をとっていなかった。

事業所で定期健診を実施し、
検査結果も配布されているはずなのに高血圧の自己認識が低かったことは、
生活習慣の改善以前の問題といえる。

田中氏は、「生活習慣の修正とともに高血圧の自己認識を高める強力な介入が必要」と指摘していた。

運動推奨ガイドライン(アメリカスポーツ医学会ACSM)

2007年、
1995年に公表された運動ガイドラインが、アメリカスポーツ医学会(ACSM)とアメリカ心臓学会(AHA)によって刷新されました。(なんと10年ぶり!)

1995年に公表されたACSM運動ガイドラインは、その後日本のフィットネス界のスタンダードとなりました。
当時は、フィットネス=60%程度(ややきつい)の強度(あまり高強度のエクササイズは推奨しない)という内容で、日常生活でも活発的に行えば効果はある。という内容でした。

今回(2007年)は、健康維持のための運動とは、日常生活の単なる動作とは別のものである。
つまり少し強度を上げた「エクササイズ」の必要性を強く明記しています。

これらは現在「フィットネス運動を日常生活に取り込むための指針」として世界のガイドラインとなっています。

Physical activity and public health. Updated recommendation for adults from the American College of Sports Medicine and the American Heart Association.

◆2007年の成人(18〜65歳)のガイドライン

1. 良好な健康状態を維持するため、18〜65歳の成人は身体活動性のあるライフスタイルを維持しなければならない。
2. 中強度の有酸素(持続:endurance)運動を最低30分週5日、もしくは高強度( vigorous)有酸素運動の最低20分週3日をしなければならない。
3. 中強度・高強度運動の組み合わせは、この推奨に合わせて施行してよい。例えば、週2回30分の早歩きとそれ以外の日は20分のジョギングなど。
4. 中強度・高強度運動は、日常生活の軽労作(例:セルフケア、皿洗い、デスクでの軽いツールを使った運動)や極短時間運動(例:ゴミ出し、ストアや駐車場までの歩行)に加え行う。
5. 中強度有酸素運動とは、早歩きや心拍増加を気づく程度運動で、最低30分まで1回運動を最低10分以上継続して積み重ねていくべき。
6. 高強度運動はジョギングで代表されるが、呼吸数増加、心拍の増加をもたらす運動である。
7. 加えて、筋力と耐用性を維持・増加させるため、少なくとも週2回は身体の大きな筋肉の運動を行うべきである。
8. 身体運動活動性と健康は用量依存的関係があるので、個々人の運行機能をさらに改善する希望があるなら、慢性疾患リスクや障害リスクを減少させる。不健康な体重増加を予防するには身体活動の最小推奨量以上に行うことでベネフィットをもたらす。


以前のガイドラインとの違いとして、下記が挙げられます。

1.中強度身体運動の明確化:週5日を最低限として推奨。
2.高強度運動(強化運動vigorous physical activity)を原則推奨に盛り込む。
3.明確化:中強度と高強度運動活動性は、健康上のベネフィットがあり、運動の種類が推奨に合致する。
4.明確化:有酸素運動を、日々の日常生活身体運動を加える。
 ルーチンの軽い強度の運動、すなわちウォーキングや食品の買い物や10分以内の駐車場まで歩くこと、ゴミ出しといった労作のような日常の軽い労作を推奨運動に加えることとなっている。現代の生活では身体運動が少ない場合、中等度強度の運動を少なくとも10分加えること。しかし、中強度・高強度身体運動(仕事のための早歩き、ショベルによるガーデニング、木工)を10分以上のひとかたまりとして行うこと場合は推奨の代用としてカウントしてよい。
5.多いほどよい。
ガイドラインの示した運動量は最小限の内容を示したものであり、それ以上の運動をすればより大きな効果をもたらすことができるようになる
6.短時間運動でもOK。
10分以上の短期間の運動を3回以上おこなって一日30分以上にすることを推奨。
忙しい人でも少しの時間を見つけて運動して、合計の運動時間が30分以上あれば有効である。
7.筋肉強化運動とストレッチを今回から含む。
 少なくても週2回。

(用語の明確化)
 “aerobic””endurance”などという言葉を、身体運動の種類などとともに明確にした。
 定義に関して、頻回に用いられるようになっている。例えば、運動総量を、強度、期間、回数として表現することが一般的で、特に中強度(moderate-intensity)、高強度(vigorous-intensity)を、「中強度:3.0〜6.0METs」「高強度:6.0METs超」と明確化し、今後運動強度の表現に一般使用するよう推奨している。


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次に高齢者のガイドラインは、基本的に健康成人と同じで、
特異的だと思われる部分は、

まさしく、「運動に遅すぎる年はない」と述べられています。

Summary of physical activity recommendations for older adults 2007.

◆2007年の成人(65歳〜)のガイドライン

8.転倒リスクを有する地域居住老人は、転倒リスクを減少するため、バランスの維持・改善運動を行うべきである。
9. 身体活動性に関係する医学的問題を一つ以上持つ老人高齢者では、治療の有効性安全性が状況を改善する方法で運動を行うべき。
10. 高齢者は推奨される運動のタイプに帰着する十分な身体運動を獲得するプランを持つべきである。
身体運動が治療である慢性疾患を有する高齢者では、予防・治療を亢進する単一のプランを有すべき。 
高齢者では、時間をかけた、身体運動活動性を増強する漸増(or 階段状)のアプローチがプランとして行われるべき。推奨レベル以下の活動が相当月数なされることが存在することは当然であり、その運動を漸増すべきで。高齢者は定期的に自己モニターを行い、その能力の改善、健康状態を再評価しながら行うべき。

なにかわからない点があれば、BEACHメディカルチームまでご質問ください。

全ての動きの基本

今週の土曜日。
12月15日(土)16:30-17:45
恒例の「スポーツ医学講習会&相談会」が開催されます。
テーマは「腰痛症と腰のコンディショニング」です。

誰でも一度は悩んだことのある腰痛。
受動的なマッサージなど、他の力で治すケース。
ストレッチやトレーニングで解決するケース。
方法は症状により違います。

そして、
◎アスリートの方→骨盤周囲筋のコンディショニングはすべてのパフォーマンスの基本です。
◎スポーツ愛好者の方→骨盤周りの筋肉が柔らかくなると、そのスムース感に気づくはず。
◎女性の皆様→ヒールや長時間の座った作業、冬の筋肉の硬化で骨盤が傾き、姿勢が悪くなるのです。

すべての方々に言えるのは、
「最近なんとなく疲れるなあ、動きが重たいなあ」
これらはすべて骨盤のコンディショニングが影響している場合が多いのです。

BEACHでは、
毎週木曜日に前川先生による「ペルヴィス(骨盤)」というプログラムを実施しています。
参加されている方は、
プログラム後のその「身軽さ」に気づいているはずです。

15日(土)は、
BEACH専属 スポーツDRの三谷先生、ATの広瀬トレーナーが、
その重要性について、語ってくれます。

JOC(日本オリンピック委員会)で活躍するお二人。
様々なアスリートのパフォーマンスをサポートし、たくさんの症例を持っています。

人それぞれ違う、身体のコンディショニング。
この機会にぜひご相談ください。

参加費は無料です。

湾岸線で千葉県にいます。

こんにちは。
只今、広瀬DRと千葉にいます。
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目的は、
今冬、開設予定の
【BEACHコンディショニングエリア】の準備のためです。

コンテストやレースを目指す選手には、最高のコンディションで最高のパフォーマンスを。
一般の皆様には、怪我をしない身体作りを。
会社員の方には、生活習慣病の改善。病気にならないための身体作りを。
女性の皆様には、トレーニングで美しさの追求を。

そんなコンセプトで、OPENできればと思っております。
コンディショニングエリアは、
日没後の夜間営業を予定しております。

ご期待ください。

病院や薬に頼らない身体つくり。

お待たせしました!
皆様のクラブハウス「BEACH」に
クリニック、ケアルームがOPENします。
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少しコンセプトの説明をしてみますね。
最後までぜひお読みください。

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膨らみ続ける国の医療費の抑制を主な目的とした医療制度改革関連法の一部が、10月1日から施行されました。
70歳以上のお年寄りを中心に、医療費など自己負担の増加は避けられない状態となりました。
収入は以前と同じなのに、新たに「現役並み所得者」に仲間入りし、
自己負担が1割から3割に増えてしまう。
「自己管理」が必要な時代、がやってきたのです。

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98年の長野オリンピックあたりから、スポーツ医学という分野がピークを迎えました。
国を挙げて科学的トレーニングに取り組み、メダリストを増やしていく。
そして、
それらのたくさんの研究結果は、
アスリートだけでなく、「一般の人」にもフィードバックされ、

「人それぞれの正しい運動種目や強度を守れば、身体のコンディションが良くなる」

というムーブメントが起こりました。
医療費の高沸を予想していた国も、
「予防医学、一次予防」というコンテンツで積極的に動き出しました。

体脂肪の減少
血清データー(中性脂肪やコレステロール値、血糖値など)の改善
血圧の改善
筋コンディショニング(強さや柔らかさ)の改善
慢性的な関節痛(変形性膝関節症やヘルニア)の改善

などです。

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これらのサマリーを元に、
なるべく薬に頼らない身体つくりを啓蒙する「スポーツDR」が存在し、
「MEDICAL FITNESS」という言葉も生まれました。
2000年頃の話です。

簡単に説明すると、、、
薬剤の処方がメインだった外来診療で、
「薬の飲むのではなく、こんな運動をした方がよいよ」という選択肢が生まれたのです。
医学的な指示のもと、医学的知識豊富なトレーナーのサポートも受けながら、

「安全で効果的なトレーニングで、身体を改善しよう!」

という素晴らしいIDEAが生まれたのです。

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3年前の2004年頃から、

東逗子にある「東湘健診病院」の院長、三谷先生
逗子、「ヒーローズスポーツサポート」の広瀬AT
私、

この3人でミーティングを繰り返していました。(地元のワインBARで・・・)

いつか・・・
「葉山の素晴らしい自然の中で、遊びながら、でも気づいたら健康に」
「海や山で行う、メディカルフィットネスを」
「エアロバイクやプールの水中歩行ではない、開放的で、しかも医学的で安全な運動を」

こんな提案ができるといいねぇぇぇ。と語り合いました。

3人とも海が大好きなサーファーなのです。

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このたび、BEACHにクリニック、ケアルームが完成しました。
かなりの手作り感です!(笑)
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マッサージケアベット
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カウンセリングルーム
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メンバーの方は、POLARの心拍計を無料でレンタルできます。
DRの指示のもと、正しい運動強度で行うことが可能です。
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心拍数をPCにダウンロードして、分析することも可能です。
詳しくは、広瀬、黒野まで声をお掛けください。

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まずは、
1)スポーツ医療相談(メンバーは1回目は無料・予約制)担当:三谷DR
2)スポーツ医学講習会 担当:三谷DR、広瀬AT

から始めたいと思います。

日時:10月27日(土)18:00−
場所:BACHスタジオ
参加費:無料 講習会はメンバー以外の方も参加可能です。

詳細はこちら ←クリック

やっと完成したクリニックルーム、
念願のOUTDOOR MEDICAL FITNESS PROJECT
涙です!

「葉山の自然の中で、心も身体も健康に・・・」

ぜひご利用ください。